こんばんは。
今日は昼間に出かけたらすっかり夏らしく、私も古いワンピースを着てサンダルを履いてみました。
そしたらスピッツの『仲良し』の「サンダル履きの足指に見とれた」というフレーズが頭の中をぐるぐる止まらないので、この曲の話をしようと思います。
この曲は私の好きなスピッツ曲の中でも数える指に入るほどではと思います。
イントロのギターの軽さから、
いつも仲良しで いいよねって言われてでも
どこかブルーになってた あれは恋だった
この歌詞の入りが大好きで切なくて。
「あれは恋だった」はなくったって意味は通じるのにあえて付け足すのはトドメのようにも思えます。しかも、もうこの導入でこの恋物語はつらいって決まってるのに、てか、いわば「叶いませんでした」っていう出落ちなのに、ここから曲は始まっていくんです。ドラムのスネアが気持ちよく入ってきます。もうわかりきってるのに、ここから更になにがどうつらいのか紹介します!みたいな。。そんな感じ。傷口を広げていきます。もうここがとにかく大好き。このつらさと爽やかさが一緒になっているのが、不思議な清涼感を連れてきます。
そしてサビ終わりから入るピアノ。ぽろんぽろん、光りながら揺蕩っている水面の印象です。ゆるい波がよせてはかえすを繰り返す。その水面に光が差し込んでいる、それを下から見ている映像が頭に浮かびます。なんとなく上の方で音が鳴っている感じがするので。イメージとしては金沢21世紀美術館のあのプール、みたいな感じかなあ?ラピュタの水中都市?
そしてそして、この歌詞。
サンダル履きの足指に見とれた
どうしてかこの歌詞はずっと頭に残ります。耳で聞くと最初、なんて言ってるのか理解が追い付かないのです。このメロディにこの歌詞を当て込むか!と草野マサムネ恐るべしポイントです。個人的に。
雨上がりの切れ間から
差し込む陽の光たち 街を洗う
この歌詞も綺麗で大好き。まさに洗うように音楽は盛り上がります。
そして下から舐めるように洗い上げると、音数は減り、冒頭の歌詞がまたやってきます。あれは恋だった、と最後に絞り出すように呟かれてあっけなくこの曲は終わります。
もうこの後余韻30分くらいはほしいですね。この曲の主人公はその恋を思い出にしている気がしますが、この恋で残ったのは、小さくてきれいに透き通るビー玉くらいのものかなと、私はそんな感じがしています。
以上、唐突なスピッツの話、曲は『仲良し』でした!
おやすみなさい。